音について

そばを打つ際音に気を付けます。
そばを打つ動作はひと月もあれば覚えられます。商品としてお客様にお出しするには動作を覚えただけでは
無理があります。そば一本一本が同じ太さ、同じ厚さで切り揃えられてなければ商品としてはNGです。
そこで重要になってくるのが音なのです。自分が習った師匠と同じ音をそばをのす際に出せれば厚さが均一に
なります。また、そばを切る際にも同じリズムで切れれば太さも揃います。そば包丁と小間板がぶつかる音が
一定のリズムで奏でられることが重要になってくるのです。
そばをのす際、のし棒から出る音を師匠と同じにするには、師匠と同じ体勢では出ないのです。何故なら
体格が人それぞれ違うから自分で同じ音を出せる体勢を見つけなければならないのです。これを見つける為に
皆さん苦労するのです。教えられて解るものではないので自分で考えて身につけるのです。
技を盗むとよく聞きますが、それはその技を習得する為のポイントを気づくか、気づかないかが別れ道
だと思います。