そば屋のつまみ

そば屋のつまみといったら板わさ・焼き海苔・合焼き等があります。
このようなつまみにもう少し新しいつまみを加えてみようと20年ほどやっています。よくそば懐石という言葉を
耳にしますが、懐石というのはちょっとおこがましいです。つまみで十分だと私は考えます。
そばの実を使用したサラダ。そばの実をリゾットにしてそれを丸めてそばの実のコロッケというのもあります。
今取り組んでいるのはそば粉と強力粉で作るハード系のパン作りです。これからの寒い季節に向けて煮込み
料理に添えられたらいいなと思って取り組んでいます。
そば屋のつまみは何でもOKなのですが、唯一刺身はダメです。これは江戸そばが屋台から派生していますので、生ものは禁止されていた名残です。料理やが経営しているそば屋であればいいとは思います。
現在も都内の老舗では刺身は出しておりません。寿司屋にしても屋台から派生してますので、生の魚の切り身で握るようになったのは昭和に入ってからではないでしょうか。冷蔵庫という保存技術ができてからですね。

先ほども少し触れたそば懐石ですが、皆さんが想像しているのはそば粉を使用した料理だと思います。
このそば粉を使用したそばのりょうりは並木のやぶそばの初代と二代目が作ったもので、それ以前はそば屋の
出汁というか汁を使用したのをそば屋の料理としていたようです。
私はそば粉を使用してなんでもかんでも調理してしまうのは無理があると考えますし、けして美味しい物とは
思えません。そば粉を使用した料理の場合は、その方が美味しいからという理由がある時だけだと考えます。