お客さんの満足度

床屋の米倉って知ってます?

今は銀座で営業してます。
赤坂のホテルオークラにもあるのですが、現在オークラが改築中ですので
休業です。

この床屋兎に角丁寧です。私の髪型はスポーツ刈りに似ているのですが、
普通の床屋であれば、まずバリカンを使います。

しかし、この米倉は全てハサミで行います。ですから時間もかかります。
本来床屋の腕を見る場合、側面を短く真っ直ぐに切る事でわかります。

この切り方がうまい。ハサミも良く切れる。
ただ、私はせっかちなのでバリカンを使う普通の床屋に行きます。

また、カミソリもこの頃滅多に見なくなった鹿の皮で脂をとってから
肌に当てます。

故にカミソリの当たりも非常にいい。
この丁寧さがお客さんを放さない理由だとも言われてます。

私は単に髪を切る、髭をそる、シャンプーをするのが丁寧だから
お客さんが離れない理由だとは思えないんです。

その丁寧さからくる精神的な満足度が理由だと考えます。
今日はちょっとイライラしているから、床屋にでも行って
気分転換してくるかとか

今日は気分がおちこんでいるから、床屋にでも行くかと
いったお客さんが気分を整える一つの手段だと考えるのです。

精神的は満足度を得る対価として料金を払っているのです。
ちなみに20年前にいった時の価格が16,000円です。

この床屋、赤坂にあるものですから、佐藤栄作も贔屓にしていたそうです。

お客さんにとって精神的満足度を得る対価って上限は無い様です。

ウチで考えてみても、来店して酒とつまみを仲介役にして
寛げる事に対する対価を払ってもらっていると考えます。