更科そば、江戸そばの最高峰。そばの実は1俵45㎏。そこから2㎏弱しか取れない純白のそば粉。純粋なでんぷんで香りはない。タンパク質がないので麺状にするのが非常にむずかしいそばである。このそばが打ててそば職人は一人前と言われる。このそばは御膳そばとも言われる。なぜ更科そばと言われるようになったか。永坂更科4代目堀井松之助の奥さんが銀座数寄屋橋で老夫婦がやっていたそば屋に入ったところ、ここで出されたそばが御膳そばで、それを見た瞬間これだと思いつく。イセエビの天ぷらと御膳そばを更科で提供するようになる。瞬く間に評判となり大奥御用の看板をもらい受けることとなった。このことから御膳そばが永坂更科の代名詞となり更科そばと言われるようになった。この更科そばは江戸そばであって信州更科地方では打たれていない。