上記のそばは変わりそばと言って江戸そばの最高峰、更科に香りの強い食材を入れて作ったそばです。左側は見た瞬間茶そばと分かりますが、右側はしそ切りか青のりのそばか分かりません。上流階級はこういった変わりそばを食べながら、今日はお茶が入っているね、しそが入っているね、青のりが入っているねと当てっこをしながら食べていました。甘皮がついた並そばは食べなかったそうです。すなわち上流階級はそばの香りではなく甘味を楽しんだのです。上流階級とは陛下を始めとする皇室、将軍家、大名家です。兎角通と呼ばれる方が香り云々といいますが、江戸っ子もそこまで香りにこだわりはなく適度にあれば良いという位です。
変わりそば
