去年から巨人のコーチに元木と宮本が入った。
宮本の投手としての印象はあまり記憶に残っていない。
元木は当時の監督長嶋から曲者と称されていた。観察眼というか
よく周りを見ているというか、その場の状況をまるで
幽体離脱したように上空から見ている冷静な目がある。
だから隠し玉という芸当ができるのである。自分の周りをよく見ている
という事は気配りも半端ない事を意味する。
以前新聞記事で読んだのだが、巨人で裏方の方も入れた人気投票をすると
元木がダントツだろうと書かれていた。試合で元木が活躍し賞金を手に入れると
裏方の方にいつもお世話になっているので、皆さんで飲んでくださいとポンと
そのまま賞金を渡すそうである。元来選手は手に入れた賞金を独り占めする
傾向にある。そういった事をせず賞金を差し出す元木の行為は人柄が出ているようで
何かいい。

去年５年ぶりに巨人がリーグ優勝したのはもちろん選手ががんばったからだろう。
しかし、それだけではないと俺は思う。元木の加入によって裏方の方が元木のために
よく働いたのではないかと推測する。テレビに出てチャラい感じを持っている方が
多いはずだ。でも実際は気配りのできるほんと人間味のある人物だと俺は考えている。
今年からヘッドコーチに昇格した元木は更に選手と監督との間を取り持ついい参謀に
なるのではないだろうか。