新着情報 薄衣 山崎逸朗 2026年3月15日 ごぼう天を揚げる際、母は濃い目の衣を纏わせた。俺はかき揚げを揚げるとき濃い目ではなく薄い衣で専門店の職人が揚げているのを記憶していたので、ごぼう天も薄い衣の方が速くばらけて揚がりも速いと考えた。実際は、やはりその通りになった。揚がりの合図であるジューという音の変化が速く聴こえた。この天ぷらの音の変化が揚がりますよという天種自らが出している合図。この音を聞き逃してはいけない。 ← 昇山の夜