そば屋の禁止事項、何だと思います?それは生ものは出してはダメという事です。屋台から派生してますから、食中毒が一番怖かったのです。江戸時代から禁止です。仮に生ものを出すとしても調理場は3人必要になります。盛り付け、揚場、釜前です。でもほとんどのそば屋が2人です。そうなると釜前が盛り付けも担当する事になる。生ものを触った手でそばを盛り付けると生臭さがそばに移る。これはダメでしょう。洗えばいいじゃないかと考える方もいるでしょう。洗っても中々生臭さは落ちないのです。ですからどうしても3人は必要になります。そば屋だけではなく屋台から派生した飲食店、すし屋、天ぷら屋、うなぎ屋この3つも生ものは本来ダメです。浅草に100年以上続くすし屋の名店がありますが、そこで「刺身くれ」と言うと、親父さんが「ウチはすし屋なもんで生ものはお出ししません」ときっちりと断ります。これが本来のすし屋。江戸前のすし屋の腕の見せ所はひと手間にあります。霜降りにしたり、酢に漬けたり、醤油に漬けたりする手間にあるという事です。
そば屋の禁止事項
- 鮎のかえし煮
- 書斎ありますか?