原点回帰

原点回帰

 そば屋の原点回帰。30年程前から食堂形式のそば屋が減少してきている。何故か。ファミリーレストランの台頭だ。そば屋がやってきた事を巨大資本ではるかに凌ぐ形式に変えた。メニューは月替わり。早いところでは週替わりでメニューが替わる。そば屋はそうはいかない。10年一日がごとく一緒のメニュー。お客さんは変化する方に足が向く。そうなってくるとそば屋の方でも考える。このままではいけない。変わらなければと。それが原点回帰。飲み屋としてやっていこうと。まず初めに東京でその動きがあった。その後東京と隣接する千葉、埼玉、神奈川と波及していった。ウチも30余年ほど前に手打ちに回帰した。そして食べる処から飲む処へと変わった。そばの品数を減らし、つまみの品数を増やした。今でも中々飲み屋としては浸透ていない。唯そば屋としてやっていくにはこのやり方しかないと俺は考えている。もっとお客さんに分かってもらえるよう昼に出汁巻のランチも始めた。このランチに前菜3品がつく。一つはもちろん出汁巻。後の二品の内一つにウチの代表的なつまみをつける。ランチの最後にはそばのブランデーアイスを出す。お客さんに俺の店がこういうつまみや甘味を出して楽しめる店と分かってもらえるよう日々考えている。